ものづくりコラム 設計、生産管理、原価管理などものづくりに関するトピックを毎月お届けします。

2019年

製造業におけるデジタル化の肝となるデータは、主にサプライチェーンとエンジニアリングチェーンの2つから生み出されます。基幹システムが整備されている前者に対し、後者のIT投資はかなり小さいものです。この理由と企業のデジタル化に大きな役割を果たすエンジニアリングチェーンの今後について考察します。

最近レガシーシステムという言葉が聞こえてくるようになりました。レガシーとは、政治やオリンピックの舞台では偉大なる遺産と捉え肯定的なイメージで使われますが、IT業界では旧式のもの、時代遅れのものと否定的なニュアンスが先行します。しかし全てが負という訳でもなく、レガシーシステムを積極的に使い続ける企業もあります。

当社のコラム内でも頻出し、IT業界でも盛んに論じられる言葉のひとつで、「2025年の崖」とは、経済産業省が公開したDXレポートの中で用いられたキーワードです。内容に危機感を感じる一方、製造業の人は非製造業に比べ特に危機意識を持たない人もいるようです。その理由についてみていきたいと思います。

製造業のデジタル化のビジネスモデルの一つIoTプラットフォームでは、GE社が2013年に先行して立ち上げた「プレディックス」が有名です。しかし事業収益に貢献するまでには至りませんでした。その理由を紐解くと、中堅メーカーにも等しくIoTプラットフォーム構築を有利に進めるチャンスがあることが分かります。

前回のコラムでは、製造業のデジタル化の分類として、IoTプラットフォームとスマートファクトリーを挙げました。今回、オーダーメイド製品を大量生産並みのコストと納期で提供するマス・カスタマイゼーションによるスマートファクトリーの事例についてご紹介します。

デジタル化にこれから取り組む企業にとって、先行する成功事例があれば関係者間でのゴールイメージは共有しやすくなります。では、製造業におけるデジタル化の成功事例とはどのようなものか、好事例となり得る候補をビジネスモデル別にみていくことにします。

日本でデジタル化が注目されてから、早くも3~4年経ちました。その取組み状況は大きく5つの段階に区別できます。今後各社がデジタル化取組みの段階を上げていくには、自社のリアリティを踏まえた、多くの課題を克服していく必要があります。

人事業務をテクノロジーやデータを活用したHRテックによる業務改革がここ数年で大きな盛り上がりを見せています。ワークスタイルの多様化、グローバル化、人材の流動化など対応しなければならない課題は山積し、これまで人頼みであったHR業務のデジタル化が優先課題となってきています。

デジタル化の企画、推進を進めていくためには、どのような体制作りをしたら良いかが、多くの企業にとって悩みどころです。既に着手済みの企業を見ると、その企画、推進体制には大きく5つのタイプがあります。IT部門の関わり方について着目し、考察します。

国内では、RPAを導入する企業が急増しています。大きな投資も不要で早く効果が得られることが一因ですが、定型業務削減には確実に寄与する一方、意外に適用範囲が限られるといった評価があることも事実です。デジタル化、働き方改革の担い手などの期待値と現実の狭間にあるRPAの評価ですが、その価値を最大限発揮するために必要になってくる手法が、BPR(Business Process Re-engineering)です。

「成長のエンジンは、もはやガソリンではなくデジタルデータで回っている」1月にスイスで開かれたダボス会議に出席した安倍首相の言葉です。日本企業としてはデータ活用を進めて競争力を高め優位性を築きたいところです。さて現状はどのようになっているのでしょうか。

デジタル化に取り組む多くの企業はAIやIoTといった革新的テクノロジーを利用することは、避けては通れません。検討を進め本格的に実施する前の検証段階で必須となる手段がPoCです。しかし、その運用は必ずしもうまくいっていないことが多いようです。デジタル化プロジェクトのPoCに現れる症状別に、その原因と対策を見ていきましょう。

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