ものづくりコラム 設計、生産管理、原価管理などものづくりに関するトピックを毎月お届けします。

2024年

B2B製造業において、従来のマーケティングは展示会や面談が中心でしたが、現在では多くの購買検討がWeb上で行われるようになっています。そのため、企業は購買プロセスに合わせた効果的なプロモーションを行うことが求められています。Webプロモーションを強化することで競争優位性を築き、それが結果として日本の製造業における事業の安定的成長を支える鍵となるでしょう。

日本の製造業は、生成AIの活用面で海外企業に遅れをとっています。従来のAI(=非生成AI)は予見、予知、意思決定などで実績を上げてきました。一方、生成AIは対話能力やコード生成といった非生成AIが苦手としてきた分野を得意としています。日本の製造業では、両者の得意とする機能を組み合わせ活用することでワンランクアップしたデジタル化の取組みが始まっています。現時点での遅れは1年程度です。本格的に取組めば今なら遅れを挽回可能です。

DXの進展やリスク増大に伴い、製造業におけるITガバナンスの重要性が高まっています。またITガバナンスという言葉は長年広く使われていますが、その解釈は人によって異なり、ITマネジメントやIT戦略、内部統制と混同されることも多いようです。ビッグワードとして位置付けられますが、曖昧さも否めません。今回はITガバナンスとIT戦略の関係性について3つの型があることに触れ、製造業のITガバナンスについて考察します。

近年、多くの企業がDX推進やデータドリブン経営を戦略の中心に据えています。特に製造業では、グローバル、グループ、機能の3軸からデータを横断的に収集・管理・分析し、データ活用による収益増大を事業課題として取り組む動きが増えています。戦略的データ活用のためには、目的に応じた高品質なデータの収集・蓄積・分析が不可欠でありデータの標準化により、その効率と効果が向上します。リスクへの対策も含めデータ活用の最大化について考察します。

ITの世界では、これまで10~20年のサイクルで集中と分散が繰り返されてきました。このサイクルに沿うように、企業の基幹システムも定期的に刷新されています。特に製造業はグローバル&グループ(G&G)環境での基幹システムアーキテクチャにおいて検討すべきであり、刷新方針を考慮する必要があります。今回は、そのG&G環境下の基幹システムアーキテクチャについて考察します。

自動車産業はCASEとともにビジネスモデルの大変革を迎えています。シェアリングにはカーシェアリングとライドシェアリングの2つの形態があり、市場は所有から利用へのシフトが進んでいます。価値創出はものづくりからコトづくりへ移行する昨今、100年間変革が進まなかった自動車産業の対応はどのようになっていくのでしょうか。

自動車産業では、電動化に加えてコネクティッドと自動運転の変革が進んでいます。これらの根底にはハードからソフトへのシフトがあり、産業構造にもたらす変化や課題が浮かび上がります。自動車メーカーは、収益の源泉となるソフトウエア開発の水平分業や内製化の戦略を模索しますが、ハードウエア開発を得意としてきた経緯もあり、他社との共同開発や相互利用が現実解となりそうです。製造業でもソフトウエア化への対応をどのようにするか注目されるところです。

日本の基幹産業である自動車業界は大きな変革期に直面しています。各国が2035年までの温暖化ガス排出量の削減目標に合わせ、新車販売の割合を規定しています。エンジン車から電動自動車への移行に伴い、製品の大きな変化が生まれ、これにより日本の自動車輸出国としての地位も変動しています。将来のビジネス環境が見通せなくとも、複数のシナリオに備え、柔軟に対応する態勢が求められます。

日本は2030年までに2013年比で温室効果ガス(GHG)排出量を46%削減すると公約しており、2021年時点での実績は約20%削減と進捗が遅れています。特に製造業は多くの電力を消費しており、大きなGHG排出源です。脱炭素にむけ、デジタル技術を駆使してスマートファクトリーやサプライチェーンの最適化を行ってきたDX活動を踏まえ、目標達成に向けて努力していかなければなりません。

スマートファクトリー(SF)はデジタル技術、マスカスタマイゼーションを目指すものづくりとともに注目され始め、今度はDXという言葉が旗振りとなり推進が期待されましたが、進展は思わしくありません。WEF(World Economic Forum)は、SFのベストプラクティスを毎年発表しています。そこからSF推進に有益な二つのヒントが見えてきます。

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