ものづくりコラム 設計、生産管理、原価管理などものづくりに関するトピックを毎月お届けします。

2024年

自動車産業では、電動化に加えてコネクティッドと自動運転の変革が進んでいます。これらの根底にはハードからソフトへのシフトがあり、産業構造にもたらす変化や課題が浮かび上がります。自動車メーカーは、収益の源泉となるソフトウエア開発の水平分業や内製化の戦略を模索しますが、ハードウエア開発を得意としてきた経緯もあり、他社との共同開発や相互利用が現実解となりそうです。製造業でもソフトウエア化への対応をどのようにするか注目されるところです。

日本の基幹産業である自動車業界は大きな変革期に直面しています。各国が2035年までの温暖化ガス排出量の削減目標に合わせ、新車販売の割合を規定しています。エンジン車から電動自動車への移行に伴い、製品の大きな変化が生まれ、これにより日本の自動車輸出国としての地位も変動しています。将来のビジネス環境が見通せなくとも、複数のシナリオに備え、柔軟に対応する態勢が求められます。

日本は2030年までに2013年比で温室効果ガス(GHG)排出量を46%削減すると公約しており、2021年時点での実績は約20%削減と進捗が遅れています。特に製造業は多くの電力を消費しており、大きなGHG排出源です。脱炭素にむけ、デジタル技術を駆使してスマートファクトリーやサプライチェーンの最適化を行ってきたDX活動を踏まえ、目標達成に向けて努力していかなければなりません。

スマートファクトリー(SF)はデジタル技術、マスカスタマイゼーションを目指すものづくりとともに注目され始め、今度はDXという言葉が旗振りとなり推進が期待されましたが、進展は思わしくありません。WEF(World Economic Forum)は、SFのベストプラクティスを毎年発表しています。そこからSF推進に有益な二つのヒントが見えてきます。

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