社長通信 社長・瀬川文宏が気になること、考えさせられたことを綴ります。

2006年02月06日

「自立」の精神こそ

新年号でお伝えしたように、当社の新中期経営計画がスタートしました。
計画の策定にあたり、様々な会社を思い浮かべました。
その中で、売上高3.7兆円、純利益10%、有利子負債1%という超優良、巨大グローバル企業・キヤノンの成功の理由を考えてみると、次のようなことに思い至りました。

キヤノンが持続的な競争優位を確立している第一の要因は、研究開発に強いこだわりを持ち続けていることでしょう。売上高の10%もの巨大な資金を投資し、米国での特許登録件数も世界第2位です(2005年度)。次に設計・生産・調達プロセスの徹底した革新により、セル生産方式に代表される物づくり革命も行っています。
更にはそれを推し進めている歴代社長の強烈なリーダーシップが上げられます。

また、キヤノンの根底にある企業風土、組織文化も見逃せません。
実力主義に裏打ちされた「終身雇用」や「新家族主義」に表される日本的経営の堅持と、グローバル企業としての国際主義。行動指針としての「三自の精神」、そして「人類との共生」として高らかに謳われた企業理念。

初代社長御手洗毅氏の唱えた「三自の精神」とは「自発・自治・自覚」を表し、自立した人間になることを徹底して要請しています。
「自発」は何事に対しても積極的に取り組むこと、「自治」は自分を厳しく管理すること、「自覚」は自分の立場や役割、状況をよくわきまえることを意味しています。

これらがDNAとして脈々と生きつづけ、企業の中に息づいていることこそが「世界のキヤノン」のダイナミックな変革、飛躍的な発展を生み出す原動力だと考えます。

さて当社ですが、新しい中期経営計画のキーワードは「自立と成長」です。
そして今年のキーワードは「随所に主となる」です。企業のレベルの差こそあれ、期せずして当社も<自立>というキーワードを追い求めていくこととなりました。

コベルコシステムの自立の原動力は、社員一人一人の自発的なステップアップです。
いついかなる時でも自分の眼で見、自分の頭で考え、自分の責任で行動する自立した社員、主体性をもって周囲と切磋琢磨しながら日々活躍する社員こそが、コベルコシステムの「自立と成長」の源となります。

今年一年、「随所に主となる」を合言葉に、お客様の夢を実現する企業に一歩でも近づけるよう、社員一人一人、全員が自発的にステップアップしていく所存です。

(敬称を略させていただきました)

2006年2月

代表取締役社長(当時) 酒井哲夫

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