お客様にご満足いただくために CSコラム お客様とともに考え、ともに挑戦し、ともに『夢』をかなえたい。そんな想いを幹部が語ります。

2017年11月01日

第28回 「CS」の視点(四半期決算)について
執行役員 産業ソリューション事業部 製造ソリューション本部長 浜田 芳史

「CS」に関しまして、少し変わった切り口の視点(四半期決算)から、筆を執りたいと思います。

私は、「CS」という言葉を耳にしますと、いつも小学生の頃のある年末の出来事を思い出します。
私の実家は畳の製造販売を生業としておりました。一番の繁忙期は、地元姫路の「灘のけんか祭り」の前です。畳の新調・表替え・裏返しをお求めになるお客様が多く、祭月10月納品の集金を12月末にいたします。 ある年の暮れに、お出かけ気分で集金に付いて行くと、お客様と父親が、玄関先で少し話をした後、大根を2本だけ手渡され、それを持ち帰りました。支払いのお金が無かったのだと、小学生の私にも容易に想像がつきました。 自宅に帰った後、会計係の母親が大根の説明をする父親に激しく叱責していたことを記憶しています。その後、数ケ月に渡り全額が支払われ、そのお客様からは廃業するまでの50年間、多くのご注文を頂戴いたしました。

決して「損して得取れ」を推奨するわけではないのですが、お客様との長期間のお取引においては、目先の利益だけを追求するのではなく、丁寧に誠実なお付き合いが大切だと思っております。それが、ひいては得(徳)につながり、リピートのご注文や、評判からより大きな商いに広がって行くのだと、父親の後姿に教えられました。時間の流れもゆったりした昭和時代の小さな商いの話ですが、そこにこそ自利(自分の利益に向けた活動)と、利他(他人の利益につながる)の両立を目指した、人間関係の在り方そのものを表しているのだと思います。これは、事業運営の上でも大変重要なことだと認識しております。

しかし、昨今の世界の多くの企業の実状としては、四半期での業績管理がエスカレートするあまり、ともすれば自社都合を優先させてしまい、必ずしもお客様のご都合や利益、課題解決を第一に置いた取り組みになっていない場合があるのではないでしょうか。自戒を込めて、そのようなことを考えている次第です。

四半期決算は、主に財務情報公開による企業の実力値の透明性を高めるために導入された制度です。これは同時に、金融資本主義による利益重視から、経営へのプレッシャーを極端に強めることになります。 ある調査で「年間の投資計画において、執行/保留/停止は何を指標に判断するのか」と経営者へアンケートをしたところ、7割以上が「四半期業績で“停止”を判断する」との結果が出ております。これが、複数年の中期経営計画の推進においても同様の意思決定がなされれば、事業の長期的な発展や成長を阻害する要因になり得るのは明らかで、これは大きな問題だと考えます。

本筋としては、(四半期に限らず)過去の業績数値だけに一喜一憂することなく、健全なビジネスの継続性、発展性、安定性を成立させるために、しっかりと長期的視点を持ち、人を育て、腕を磨き、製品・ソリューション・サービスを創発する、つまり、新旧ビジネスメニューを健全に連鎖させる事業推進が求められているのだと思います。

「ものづくり現場」におけるITの利用シーンでは、様々な国の技術者がクラウド上で作業を行い、企画構想/設計/試作/生産/出荷/保守までのバリューチェーンが、1つの3Dデジタルデータで「つながる」エンジニアリングの世界がすでに実現されています。企業活動そのものがデジタル化、リアルタイム化しているのです。そのような状況の中、四半期の過去情報も大切ですが、これからは、お客様、お取引先様、各事業部門のそれぞれの視点での「未来予測」がより重要になってくるのではないでしょうか。

今後、デジタル革命や技術革新の外部環境の目まぐるしい変化や、ビジネスサイクルがますます短期化する経営環境において、最新技術動向と投資対象の妥当性の判断は難しく「次の一手」が定まらず悩んでらっしゃるお客様も多いかと存じます。
私共は、「お客様との接点を起点」に、真の課題の掘起こしから、解決への取り組み、効果の刈り取りまで、全行程に貢献させていただくことで、さらに深く、長く、信頼関係を継続していけますようCS向上へのアプローチを実行してまいります。どうぞ、ご期待ください。

追伸)「灘のけんか祭」に関するご質問も大歓迎です。お気軽に、お問合せ下さい。

2017年11月

ライター

執行役員 
産業ソリューション事業部 インダストリーソリューション本部長

浜田 芳史

入社後、数値解析、計測システム開発の経験の後、ERPビジネスの拡大に携わる。
2015年執行役員、2017年産業ソリューション事業部製造ソリューション本部長、2019年産業ソリューション事業部インダストリーソリューション本部長に就任。
趣味は、大型バイクと、3人の孫たちとの温泉巡り。

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