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2020年06月01日

第31回 在宅期間に考えたこと
産業ソリューション事業部 エンタープライズ開発本部長 岩井 敏彦

新型コロナウイルス感染症の為、大変なご苦労ご不便を強いられている皆様にお見舞い申し上げます。また最前線で戦って下さる全ての皆さまに感謝申しあげます。 このコラムがお届けできる頃(執筆時5月末)には収束している事を願うばかりです。

この数週間、在宅勤務を経験された方が少なからずおられると思います。私もその一人です。

在宅勤務の是非やコロナウイルスと共生する社会活動の在り方については、多くの識者の方が論じておられますので、凡百の私は在宅時に起きたこと、それを通じ感じた事を書き連ねてみようと思います。

少々このコラムの趣旨から外れるかもしれませんが、お付き合い頂ければと存じます。

その1.
私の部門は協力会社の皆さまを含め約400名がいますが、お客様の多大なご協力、リーダーシップもあり、緊急事態宣言が発せられて最初の1週間で約80%のメンバーが在宅に移行し、次の1週間で更に10%のメンバーが在宅に移行できました。結果、現在90%以上の在宅率です。

その2.
所要あり数回出社致しました。その折だいたい同じメンバーが出社しております。

  • (理由は様々ですが)家では集中して仕事が出来ない。
  • 印鑑、紙が必要だ。
  • トラブっている。

その3.
ちっとも酒を飲まず、体が鈍ってはいけないと思い、毎朝歩いていますと、あらゆる数値が改善しました。しかし顔は真っ黒になり、自粛感(?)が全くありません。

働き方改革がどうのこうの言って進まなかった時が嘘のように僅か2週間で働く環境が激変しました。また1カ月の数値ですが、生産性、品質に大きな変化が見られず、ほっとすると共に愕然とする思いが致します。

このように上手くいくのは長くご一緒したお客様のプロジェクトです。危機に際し一緒に汗を流し、顔を見ずとも意思疎通が出来る。また家庭人の生産労働人口化、社会参画、デジタルデバイドや日本の家の特徴(書斎が必ずしも無い)、都市集中、空論ではない事業継続も、他人事、言われ仕事のようでしたが、目の前に突き付けられました。

コロナ以前の残像もありますが、あっという間に淘汰されるでしょう。印鑑などはその典型です。

そこで感じたことですが、「デジタル化」というのは本当なのかもしれない。今はデジタル化が商売になるが、今後、デジタル化出来ないものに価値が移行する、もしくは普遍的価値を持つ事になるのでは?というものでした。

そんな事、当の昔に皆さまご存じかもしれませんが、悲しいかな浅学非才の身、体感しないと分からない。しかし、体感したが最後、もう後戻りはできない。私と同じ方も多いのでは無いでしょうか?

ダウンサイジング、インターネット、スマホなど今となっては当然のモノも、私にとって最初は「??」でした。

デジタルなんやらは以前から色々言われていましたが、昨日までは同じく「??」でした。(トランスフォーメーション、ディスラプション、ボルテックス・・・色々あります。是非皆さま調べてみてください。)

以前、理解しようと色々調べてみますと、何となく分かったような分からないような一節にあたりました。

「デジタル・ボルテックス」は市場に起きる破壊現象であり、「デジタル化できるものはすべてデジタル化される」という一点に向かって、企業を否応なしに引き寄せる性質を持っている。
「DX実行戦略・マイケル・ウェイド著(日本経済新聞出版社)」

まさか著者も疫病によってボルテックス(渦)が加速するなどと思いもよらなかったでしょうが、今や体感をもってこの一節が理解できます。

コベルコシステムも皆さまと同じくコロナ以前には決して戻りません。なぜなら重ねて申し上げますが”体感”してしまったのです。

地道に手堅くといった芸風が(当社の社長が、よく芸風というのですが)デジタル化された芸風へと進化いたします。

前例踏襲したようなプロセスを唯々諾々とシステム化する事や、連携自動化、分析を意識しない設計には、「何故ですか?」と問いかける事から始めます。 それらは地道かもしれませんが、今後のシステム構築、運用の変革に必ず良い作用をもたらします。

一方で、アナログかもしれませんがこれまで通り、皆さまと一緒に汗をかいていく姿勢には変わりありません。

是非ご期待下さい!

皆さまは在宅期間中如何だったでしょうか?是非、経験談や感じた事をお聞かせください。

2020年6月

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