これからは、コレ!旬なIT技術やこれから主流となりつつあるIT技術に関する情報をご紹介します。

2015年10月01日

運転しなくても目的地にたどり着く日が
~自動走行車~

自動走行車とは

近年「ビッグデータ」や「IoT(モノのインターネット)」と呼ばれる技術が注目されています。それらの分析・解析技術やセンシング技術を利用して、運転を自動化する車が登場してきました。すでに人の運転を一部肩代わりする機能が市販車に取り込まれたり、海外では公道を利用した実証実験が行われるなど、実現化に向け日々進歩している状況です。運転の自動化を実現することで、「交通事故の低減」や「高齢化社会を見据えた取り組み」など様々な課題の解決が期待されています。今回は、この「自動走行車」を紹介します。

自動走行車

【参考】
これからは、コレ!:有益な情報はここに隠れています ~ビッグデータ~(2011年11月)
https://www.kobelcosys.co.jp/column/itwords/236/
これからは、コレ!:あらゆるものがインターネットにつながる世界 ~「モノのインターネット(Internet of Things)」(2011年8月)
https://www.kobelcosys.co.jp/column/itwords/227/

運転の自動化レベル

一概に自動走行車と言ってもいくつかの段階があり、これを端的に表す基準として米国運輸省道路交通安全局(NHTSA:米国の自動車や運転者の安全を監視する組織)が定めた4つのレベルがあります。

レベル1 加速・操舵・制動の操作の内、いずれか1つを自動化される、もしくは複数の操作がそれぞれ単独で自動化される
レベル2 加速・操舵・制動の操作の内、2つ以上の操作が連携して自動化される
レベル3 特定条件下で加速・操舵・制動の操作すべてを自動化させる(ただし緊急時などに人への操作の切り替えが発生する)
レベル4 加速・操舵・制動の操作すべてを自動化させる(人は目的地などの情報を入力するのみ)

人を介さないレベル3や4の運転機能については、まだ実用にいたらないものの、レベル1や2に相当する以下の機能はすでに一部市販車に搭載されています。

  • 前方の車や障害物を感知し、衝突を回避する行動を自動で行う
  • 前方の車両の速度に合わせて車間を調整しつつ、自動で追尾し走行を支援する
  • 車線位置を自動で認識し、はみ出しそうになると操舵を制御し、車線維持を支援する

【参考】
平成27年版情報通信白書第4章 暮らしの未来とICT 第1節 ICT端末の新形態
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h27/pdf/n4100000.pdf

ITによる日常変化

最初にも述べたように、この自動走行車は車両や周囲の道路状況などをセンサーを介して取得するIoTの技術や、周囲の環境を迅速に処理し、車を制御するビッグデータの技術などを使って実現しています。今後もITを活用することで、これまで普通にやってきたことが大きく変わるということを目の当たりにするかもしれません。


2015年10月

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