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コラム

社長メッセージ

社長メッセージ

いい匂いのする職場

雪の中のレール

主要企業の年頭のメッセージでは、歴史的な円高や欧州の債務危機の厳しい環境下、世界を視野にした戦略が多く語られました。なかでも、新興国需要の開拓、グローバル化の加速と飛躍、厳しい時こそ価値あるビジネス獲得のチャンス、予期せぬ事態に対応できる事業継続性、先端素材の国内生産維持発展、そして何よりもそれを支える人材と人材育成、内需の厳しさを受けての事業経営や組織体制の見直しなどが目に付きました。

私も年初からお客様を訪問させていただきました。世界経済が大きく揺れ動き、さらに日本国内の需要の停滞、円高などで、日本企業は非常に厳しい経営環境にあります。訪問させていただいたお客様の課題は多様ですが、それぞれの危機意識とそれを乗り越えていく取組みや力強い決意をお伺いできました。厳しい現実を変革の契機として捉えられており、ITを業務効率化やコスト削減のための手段としての位置づけから、今や企業の付加価向上のためには、積極的なIT活用が不可欠だという考えも多くお伺いできました。もちろん、そこには競争力強化のための戦略とそれを実行していく人材育成への取組みがありました。

経済産業省の「スマート社会における競争優位の確保(2011年5月)」の資料を読んで、以下のことが強く印象に残っています。
「デジタル化とネットワーク化の進展により、あらゆるアナログ情報がデジタルデータに置き換えられ、ソフトで制御可能になってくる。様々な知識・技術・ノウハウが普遍化され産業構造の大変化を生み出すなか、IT人材はビジネス全体のアーキテクチャーを描き、ビジネス全体を構想する創造性をもった人材としての需要や活躍の場が広まる。こらからはグローバル、システム思考、ソフト重視が重要になってくる。ITと異分野の知見を統合して新たな知を創造し、イノベーションの担い手となる人材育成が求められてくる」
私の実感としても、このような高度なIT人材の育成は、企業の戦略実行のために、まさに今、そしてこれからも求め続けられるものだと思っています。

『個を活かす企業』(ダイヤモンド社)には、「日本を代表するような企業や、世界のグローバル企業の活力に溢れた組織は、人的資源と知的資産を最大限に活かすシステムを構築している」とあります。そして、次のようなメッセージを受け取りました。
「昨今のように製品そのものの差別化が難しくなってくる中、製品面のみならずサービス面も含め、社員一人ひとりの主体的な創意工夫が活かされるような組織運営が必要となる。コミュニティー化が進んでいる企業では、社員一人ひとりの意欲と能力を最大限に引き出し、それらを組織の壁を越えて縦横無尽に結びつけ新たな知を生み出す。そして、出てきたアイデアを徹底してやり抜くことで、普通の人が並外れた成果を出せるようになる。統制のとれたピラミッド組織なら80点は取れるが、さらに、エンパワーメントされた自律型の組織がうまく機能するようになれば、120点取れる可能性がある」

この10年、当社は知的資産を共有し、横展開可能な形にして活用することで、お客様により高い価値を提供する「アセットビジネス」の推進をしてきました。この歩みや仕組みづくりは、2010年に上梓した『いい匂いのするITソリューション』(ダイヤモンド社)に詳しく書いています。

我々が目指しているのは、組織内のあらゆるレベルで知識をベースにした価値創造を可能にすることです。知識が社員間を縦横に循環することで、お客様に対する価値が高まり、他社がすぐには真似できない独自のサービスが生まれます。SNSやコミュニティーなど横のコミュニケーション機会をさらに充実させ、社員の持つ知識が拡充し価値を高め、社員それぞれの潜在能力を開花させていきたいと考えています。重要なことは、社員それぞれが刺激を感じ、自分のパワーを実感できる職場の雰囲気を創っていくことにあります。それこそが「エンパワーメントされた職場」と呼ばれるための原点だと思います。成長を実感し自信を持つことで、「職場のいい匂い」が組織全体に広がり染み付いていく。そんな活力あふれたイノベーティブな組織になっていきたいものです。他社と大きく差異化できるものは組織力に他なりません。組織力とは、人財とその人間力の集合で決まります。良質な経験を積んだ、高い意識を持つ一人ひとりがイキイキと働き、価値観を共有して、お客様の価値創造に貢献していく。現場での気付きや変化をいち早くキャッチして施策に活かす。現場の声を「動脈」にして全社に張り巡らせることで、価値観や会社の方向性が社員一人ひとりに浸透し、その結果仕事の仕方も変わってきます。

今年は当社の中期計画の初年度です。人財育成をさらに強化し、新時代のニーズに応えられるようにしていきます。私達は厳しい環境に取り巻かれていますが、この難局を「挑戦と成長の機会」ととらえ、人や組織の潜在能力を伸ばす機会としていきます。そして、ITを通してお客様に貢献できるように、一丸となってやっていきます。中期計画の一年目の年。お客様とともに成長を願い、努力と強い意志で頑張っていきます。
 

*「いい匂いのする」は、コベルコシステムの登録商標です。

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