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2007年12月01日

インターネット時代のパラダイムシフト
クラウドコンピューティング

クラウドコンピューティングとは

現在、インターネット上にさまざまなサービスやデータが存在しています。クラウドコンピューティング(Cloud Computing)は、インターネットを雲と考えて、雲の中にある無数のコンピュータやデータをユーザが意識することなく利用するスタイルのことです。 
クラウドコンピューティングでは、雲の中のコンピューティングパワーを利用するため、クライアントデバイスは、PC、PDAやスマートフォンなど、インターネットに接続できるものであれば利用することができます。

クラウド コンピューティングの特徴

Webブラウザから必要なサービスをインターネット上で自由に組み合わせて利用するという考え方はSaaSとして実現しています。一方、存在したコンピュータをつなぎ合わせて利用する技術としてはグリッドコンピューティングがあります。クラウドコンピューティングでは、SaaSのようにサービスとして利用するだけではなく、グリッドコンピューティングの技術を利用して、コンピューティングパワーそのものをインターネット上からユーザに意識させることなく利用させる点が特徴です。

クラウドコンピューティングのパラダイムシフトがもたらす利点

ユーザはインターネットに接続すれば、インターネットの雲の中にある無数のコンピュータ群をひとつのコンピュータのように使用することができます。つまり、現状のクライアントからサーバに接続して要求を出すといったスタイルから、インターネットをまるでコンピュータのように直接利用するスタイルへのパラダイムシフトといえます。
クラウドコンピューティングが普及していくと、今後ユーザは高性能なコンピュータやデータストレージを自分自身で所有することなく、インターネットに接続すればこれらを利用できるようになります。


クラウドコンピューティングを実現するために

障害が起きた時、ユーザー側では把握が困難クラウドコンピューティングでは、ユーザは雲の中を意識することはありません。何か障害があったとしても、文字通り「雲の中」の出来事であり障害対応が容易ではありません。
これらをできるだけ容易に管理するために、グリッドコンピューティングを管理する技術や、大型コンピュータで培われている仮想化技術などを応用した管理ソリューションが利用されています。現在すでにIBMでは「Blue Cloud」計画として、クラウドコンピューティングの導入を支援していくと発表しています。

※執筆時では、クラウドコンピューティングは大学での実験レベルですが、IBMがBlue Cloudで企業へ利用を広めたいと言っているように、企業レベルでも普及していくと思われます。

2007年12月

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