2013年01月01日
サービスの開発と運用を一体化!
ユーザーに素早く価値を届ける「DevOps」
DevOps(デブオプス)とは
企業の競争力を保つためには、ビジネスニーズを素早くサービスに反映し、いち早くユーザーの手元まで届けることが一層重要となっています。
ところが、サービスの実装や変更を推進する開発チームと、サービスの安定運用を目指す運用チームが分かれていると、小さな変更要求であっても、実際にユーザーに提供するまで時間がかかってしまうケースが多々見受けられます。
今回のテーマである「DevOps」は、開発(Development)と運用(Operations)を組み合わせた言葉で、開発チームと運用チームが「最適なサービスの提供によってビジネス目標を実現する」という共通のゴールを共有し、協働関係を築いていくことを重視する行動規範や考え方を意味します。
DevOpsの実践
世界規模でWebサービスを提供し、さらに新規ユーザーを獲得し続けている企業では、一日に何度もサービスを改善しリリースしています。このような企業の成功体験をもとに、「DevOps」を実現する上で必要となる考え方や方法論が見出されてきました。
「DevOps」の考え方は、開発チームと運用チームの双方が関連する、開発・テストからサービス提供までの各フェーズの作業を出来る限り自動化し、一連の作業をプロセスとして一体化することです。問題発生時には作業を止め、チームを越えて問題解決を図ります。全体のプロセスを小刻みに繰り返し実行することで、出来る限りムリ・ムラ・ムダをなくし、変更を加えたサービスをユーザーに公開する際のリスクを最小化します。このように、開発から運用までのプロセスを一体化し、継続的にサービス改善を繰り返すこのような手法を「継続的デリバリー」と呼びます。(図1参照)
これまでの開発・運用:
小さな変更要求であってもサービス提供までに数週間かかってしまう
DevOpsによる開発・運用:
新たな要求を素早くサービスに反映させることができる
図1.これまでの開発・運用とDevOpsによる開発・運用
開発から運用までクラウドのメリットを最大限に活かす
「DevOps」の実現を支える手段として、クラウドの活用があります。クラウドを活用することで、サービスの開発から運用までの様々な作業を大幅に効率化できます。クラウドのメリットの一つである「ソフトウェアからITインフラを制御できる特性」を利用して、例えば次のようなことが可能になります。
- 開発フェーズ:事前に定義したシステム構成を用いて運用環境と同一構成の開発環境やテスト環境を素早く用意する。
- 運用フェーズ:サービスへの負荷の増加に応じてリソースを動的に確保し、不要になれば自動で解放する。
2013年1月
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