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お客様にご満足いただくために CSコラム お客様とともに考え、ともに挑戦し、ともに『夢』をかなえたい。そんな想いを幹部が語ります。

2023年09月01日

「AIが人にもたらす満足感を、人が人に与える感動で超えていく!」
執行役員 ICT本部長 山田毅

我々のようなIT企業、特に当社のように独自の製品を持たず、人材を主たるエネルギーとして技術と知恵と経験でお客様に貢献するためには、親身になってお客様に寄り添える企業文化を育むことがとても大切だと考えています。

先日、某セミナーの講演で、AIがテーマとなった話しを聞くことができました。
内容は、AIがすべてを解決できるわけではなく、仮説を立て、データ収集、分析から現場の人間の気づきの過程で「どのようにうまくAIを活用し役立てるか」、「AIがすべての答えをもたらすわけでは無い」というものです。端的に言うとAIは「使える≠役立つ」というお話でした。※1

今や生成AIの活用は世界的にも放置できないあらゆる業界に変革をもたらす技術であることは皆様もご承知、ご納得のことかと思います。
ということで、まだ勉強不足の私が、AIの可能性をみなさまに語れるわけでもなく、知見が無いことは御勘弁を頂いた上で、私の現場経験から「AIを超える感動をお客様に感じていただくためには」という事について、考えてみましたので少しお付き合いください。

私の経歴をお話しますと、コベルコシステム入社後は当時全盛のメインフレームを24時間365日運営する部署にて、オンラインシステムの(一応は…)SEとしてスタートし、その後サーバ、ネットワークのマネジメントを経て現在に至ります。
今改めて振り返りますと、お客様との距離感が最も短時間で縮まるのは、予期せぬ問題が発生した場面であったと、記憶が蘇ります。
突然起こる問題に対し、持てる経験とスキルから最善を尽くし、回復と再発防止を行い、お客様にお叱りを受けながらも必死で、安定稼働に向けて取り組み、その経過をお客様と共有し…ということを繰り返すうちに、いつのまにか距離が近づき気軽にお声がけを頂ける関係性になっていく、といういくつかの経験があります。
(当時ご迷惑お掛けしたお客様、大変お世話になりました、この場をお借りしてお詫びと御礼を申し上げます)

一方でこれからの時代は、AIによって問題発生の予知/予見は、これまでのような人間の経験と感覚でなく、根拠がある膨大なデータに基づいたより正確な予測が可能になり、発生の抑止や、事前の対処や処置に備えることが可能になってくるでしょう。
そしてその結果、知恵や知見に頼って必死で汗をかき、対処、対策を行い、お客様との関係性を構築するまでもなく、「さすがAI!」、「予測が当たったね!」とお客様はある程度の満足感を得ることが普通になってしまう、そんな世界がすぐそこに来ています。

しかし、これではあまりにも知恵が無さすぎますよね。大変乱暴な言い方になりますが、AIの利用はより一般的になり、極論、その使い手として技術者が評価されたところで、何も価値は無いというのが私の考えです。

どういうことかと言うと、AIが導き出した答えを本当の意味で役立てるには、もてる経験、知見、技術をその分析結果に加味していくべきで、何よりも人の感情という配慮を経て、お客様のご支援が出来なければなりません。
本当の意味でお客様が満足を感じ、感動頂くためには、まず、こういった考えがスタート地点にあるべきです。

この考えこそ、当社が果たすべき役割であり、お客様に対してどれだけ親身になることが出来るかが、適切で完璧なご支援をご提供する上でとても大切です。これはCSという観点はもとより、長くお客様とお付き合いをさせて頂き、共に成長を実感していく為に我々サービス事業者が強化、成長に取り組むべき重要なことだと考えています。

AIの使い手としてお客様に評価頂くのではなく、AIの出した答えに当社独自の+α(化学反応)を加えること、これが、お客様を感動に導くとても大切なことであると考えています。まさに「使える≠役立つ」です。

AIについてはまだまだ知識を深めているところであり、一部実装が始まっていることも承知の上での文面となりましたこと、何卒ご容赦ください。
読んでくださった方が、生成AIがもたらすこれからの社会について、また人とのかかわりについて考える機会となれば幸いです。
今後ともコベルコシステムをよろしくお願い致します。ありがとうございます。

※1:「データ分析・AIを実務に活かす データドリブン思考」
著者:河本 薫(かわもと・かおる)滋賀大学データサイエンス学部教授
ダイヤモンド社 (2022/1/12)
 

2023年9月

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