2014年08月01日
社員を守る
最近の事件に思う
教育産業B社における個人情報流出事件は、過去最大の2,300万件以上が流出するという衝撃的な事件でした。この事件を起こした派遣社員は、職場でもリーダー格の優秀な人材だったそうです。また、B社は業界大手であり、会社の事業の性格からしても個人情報の扱いには相応の仕組みやルールで慎重に対応していたはずだと推測します。それなのに、なぜ事件が起こってしまうのか。なぜ、このようなことが出来たのか。新しいスマートフォンへの対応が遅れていたという情報もありますが、まだ正式に発表されたわけではないので、今後の原因解明に期待しています。
当社では、個人情報漏えい対策やプロジェクトセキュリティなど、ルールやプロセスを構築し、社員は大きな負荷の中、しっかりルールを遵守してくれていると自負しています。また、対外的にも2000年7月にプライバシーマークを取得して以来、計7回の更新をしたことで、昨年「プライバシー制度貢献事業者」として表彰いただきました。しかしながら、次から次と新しいテクノロジーや製品が出てきたり、ハッカーがより巧妙になったりと、情報は常に危険にさらされています。絶え間なく進化しないと、リスクが高くなっていきます。
一方、社員には性善説でも性悪説でもなく「性弱説」を取っています。普段はしっかりとルールを遵守している社員であっても、今回のB社の派遣社員のように170万円の借金があるという状況に置かれている時に、ふとスマートフォンを外部デバイスとしてつないだら、データがコピーできてしまった、ということではないかと思います。プロテクトされている他のデバイスしか持ってなかったらコピーしなかったかもしれません。泥棒も、たまたま鍵がかかっていなかったので犯行に及んだ、という話も聞きます。根っからの悪党は社員にはいないと思いますので、苦境におかれた社員がついつい…ということが起こらないよう、しっかりとしたルールやプロセスを作り、対策を打ち、常にブラッシュアップしていくことが重要だと、改めて思った事件でした。
2014年8月
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Kobelco Systems Letter を購読ライター

元 代表取締役社長
川瀬 俊治
2009年 取締役。サービスビジネスを中心に業績に貢献。
2012年3月に代表取締役社長就任。
マラソン走ったり山に登ったり、体を動かすのが好きなアウトドア派。
2017年3月退任。
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