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毎月更新中!社長通信 社長が気になること、考えさせられたことを綴ります。

2014年03月01日

グランフロント大阪に見るイノベーション

黄色いガラス

1月に、神戸経済同友会の企画で、「グランフロント大阪」を見学してまいりました。これは大阪にあるJRの梅田貨物駅を中心とする約24haの「梅田北ヤード」と呼ばれていた地区に昨年4月開業した複合施設で、日本最大級の店舗面積を誇る商業施設、ホテル、オフィス、分譲住宅を含む4棟の高層ビルで構成されています。「グランフロント大阪」にはICTプラットフォームが導入され、ICTによる街づくりが行われています。一例を挙げると、デジタルサイネージ端末をスマートフォン等と連携させ、街を訪れる人の特性やニーズに合った様々な情報を適切なタイミングで伝える試みがあります。購買行動などのライフログや天気、街の混雑状況、一緒にいる人との関係性などが取得・分析され、ユーザーごとに最適な情報がタイムリーに届きます。これによって、街で過ごす体験がよりアクティブで楽しいものとなり、街の魅力向上につながっています。さらに、FacebookやTwitterの情報と街の中の行動履歴を関連付け、「人と人」・「街と人」が繋がる機能もあり、このプラットフォームを用いて、街を活性化させる新しいサービスやコンテンツ開発など、様々なビジネスへの取り組みも行われています。

2013年3月の社長通信で、大規模ショッピングセンターでのICTの実証実験の取り組みをご紹介した「阪急西宮ガーデンズ(以下ガーデンズ)」の報告もお聞きすることができました。ガーデンズにおいて、WiFiとスマートメディアの活用、ビッグデータの大規模な展開は、従来にない顧客接点を作り出し、新しいニーズを掘り起こし、ガーデンズの利便性やブランド形成に結び付く可能性を大きく秘めていました。スマートメディアとネットワーク、そしてそこから生じる大量のデータを分析することで新たなマーケティングに結び付いていく可能性が期待されていましたが、結果、確かに店舗の売上、集客力のアップに繋がったそうです。

ICTによって電力や交通などの需要予測をし、最適化を図る。地球環境に配慮し、効率を追求した街のインフラづくりを可能にする。ICTを活用した新しい街づくりには、ICTを社会に導入するために必要な、数々のソーシャルイノベーション(制度の改革)と、テクノロジーイノベーション(セキュリティ、プライバシー保護やユーザビリティの向上のための技術)が必要ですが、ガーデンズやグランフロント大阪のようにICTを活用したスマートシティはますます広がり、人々の生活により密着した街づくりが身近なものになりつつあると感じました。

最後に、この見学で一番印象に残ったのは、この新しい街にナレッジキャピタルによる新しいコラボレーションの形が見えたことです。このグランフロント大阪にはナレッジキャピタルなる様々な会社、仕事を持つ人々のコミュニケーションの場があり、コラボレーションによる新しいビジネスが生まれ出る可能性が見えました。年間10万円の会費を払えば、セミナーやワークススペースの共有などを通じて異業種交流ができるのです。会社や組織の中に留まらず、もっと視野を広げて、様々な人との出会いにより新しいアイデアが生まれ、コラボレーションによる新しいビジネスが生まれる可能性を感じました。ここがシリコンバレーのような新しいビジネス創造の拠点になり、関西から日本を元気にできればと思います。

2014年3月

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