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毎月更新中!社長通信 社長が気になること、考えさせられたことを綴ります。

2010年11月02日

進取の気概をもって

紅葉NHKの大河ドラマ「龍馬伝」がいよいよ大詰めになってきました。33年の短い生涯で土佐から世界へ昇り行く龍馬の成長の姿を福山雅治さんがうまく演じられています。最終章に入り、毎回がクライマックスを迎えている感じで11月28日の最終回まで目が離せません。

幕末から明治維新への道を開いた龍馬ですが、この龍馬に世界に目を向けさせ国を開いていく一つのきっかけを与えたのがペリー提督率いる黒船来航ではないでしょうか。「太平の眠りをさます上喜撰(じょうきせん)たった四杯で夜も眠れず」という狂歌は有名です。
波多野毅さんの著書【新版】『世界の偉人たちが贈る日本賛辞の至言33撰』の中にペリー提督の言葉があります。1856年に記された日本遠征の報告書に残されていたものです。

「実用的、機械的技術において日本人は非常に巧緻をしめしている。(中略)かれらの手作業の技術の熟練度は素晴らしい。日本の手工業者は世界のいかなる手工業者にも劣らず練達である。よって国民の発明力が自由に発揮されるようになったなら、最も進んだ工業国に追いつく日はそう遠くはないであろう。他国が発展させてきた成果を学ぼうとする意欲が盛んで、学んだものをすぐ自分なりに使いこなすことができる。だから、国民が、外国との交流を禁止している排他的政策が緩められれば(いわゆる鎖国政策)、日本はすぐに、最も恵まれた国の水準まで達するであろう。文明世界の技能を手に入れたならば、日本は将来きっと機械工業の成功を目指す強力な競争国となろう」

日本人と接し、その並外れた知識欲や好奇心の旺盛さを見て、約150年前に今の日本の発展を見事に予言していました。日本人の優秀さに驚嘆し、脅威すら感じていたようです。江戸期における海外の知識や科学知識は、現在の我々が考えるより豊富でレベルも高かったようです。それが文武両道の武士の魂と相まって、一大革命であった明治維新の混乱を最小限に抑え、欧米列国の植民地化の波に飲み込まれることなく、ダイナミックに独自の変革を成し遂げたのです。明治維新や第二次大戦後の成長など、時代の流れに大変敏感に対応してきました。これは日本の長所として多くの外国人が指摘することだと波多野さんは述べられています。「一方で伝統を大事にし、一方で健全な進取の気風を持つ」。これが、先達の外国人が日本の中に見た大きな特徴であり、これからも大切にしたい指針だと締め括られています。

今の時代の激しい変化によって、日本はまた一つの大きな転換期を迎えていると思います。多くの企業がリーマンショック以降に企業体質を強化し、変化が常態の時代の新たな戦略を展開しておられます。グローバル化によって世界を視野に入れた活動が求められ、イノベーションの具現化にはITが果たす役割がさらに重要になっています。ITは経営のみならず社会生活全体も大きく革新し、今まで考えられなかった新しいビジネスモデルをも可能にしています。企業経営の強力な推進力として、また社会をより良く変革していくにあたり、これからもITは中心的な役割を果たしていきます。

当社としても、これまで培ってきた知識や経験、ノウハウなど、目に見えないDNAを大切にしながら組織に創造性を発揮させ、お客様接点を新たな発想で作り変え、時代の流れに敏感に反応できるようにしたいと考えています。惑うことなく本質を追求し本物であり続けられるよう、お客様の期待を超えていく努力をしていきます。全社員の力を結集し、龍馬に負けない情熱と進取の気概を持って、お客様のご満足のさらなる向上に取り組んでいきます。
「いい匂いのするコラボレーション・パートナー」に向けて。

参照)【新版】「世界の偉人たちが贈る日本賛辞の至言33撰」
(著者:波多野 毅氏 発行:ごま書房)

2010年11月

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