2016年10月01日
業務改善活動発表会
ビジネスに直結する活動へ
当社では2005年以来、CS改善活動を行ってきました。今年で12回目を迎えました。この活動に関しては社長通信でCS改善活動として過去にも触れていますが、初めて読まれる方のために少し紹介しておきます。
同じ職場の社員で構成されたチームがお客様満足向上をテーマに、顕在化している課題解決や問題発掘し業務の改善に結び付けていく小集団活動を行い、毎年その成果を発表します。予選を通過して最終的に残った8チームによって全社での発表会を行い、活動内容や成果、プレゼンテーションの優劣を競い、最優秀チームを選出しています。その様子は主な事業所にも中継し、他のチームがどのような課題があり、それをどんな方法で解決したり、新しい提言がどのように役立っているのか、社員全員でシェアしています。
2年前からは、名称をCS改善活動から業務改善活動に改めました。CSに直接関係しなくても、課題のある業務を改善することによって、最終的にはお客様に貢献するという考えによるものです。当社はCS指向経営を標榜しており、すべての企業活動はCSに準拠しているからです。
従来はあくまで業務の改善や工夫が中心で、ともすれば直接の仕事とは離れた位置づけで一部の社員が参加するサークル的な活動も見受けられました。会社が決めた既存の業務プロセスや事業方針の枠内での改善だったのです。しかし現在では、社員全員が業務の改善はもちろん、事業の在り方や展開の仕方まで、ビジネスの本題に自らが踏みこみ、自らが考え、場合によっては組織や会社にエスカレーションして変えていく、そう言った自律し、主張する自由闊達な企業文化を広めて行く狙いをもって改善活動を展開しています。ちなみに今年の最優秀賞に輝いたのはプロジェクトの品質管理レベルの強化をテーマにした「定量的プロジェクト管理の推進」で、この方針に合致したテーマでした。
最近、日本企業は、職場ごとの改善活動によって、業務が部分最適化し、競って他の職場と異なった仕事の仕方をすることでサイロ化が進み、企業としてのガバナンスやイノベーションを阻害しているとの意見があります。一方で日本企業の多くはトップダウンよりもボトムアップであり、現場の強みが企業の強みでもあります。長年同じ企業で働く雇用環境もそれを後押ししています。
少子高齢化、ライフスタイルの変化、多様な考え方、グローバル化など、企業環境が大きく変化する中で、日本企業の良さを活かしていくには、現場の社員が地道に今ある業務を改善するとともに、その範囲を上下左右大胆に広げ、豊かなアイデアも生み、それを活かしていく仕組みを整え企業文化の変革につなげていくことが必要だと考えます。
その意味で、全社での業務改善活動発表会は個々の組織やチームが考え、実行したアイデアを全社で共有するいい機会です。他の組織・チームの良い取組みを自発的に横展開したり、場合によっては会社としての業務プロセスや事業のイノベーションに繋げるなど、様々な展開も期待できます。日本企業の強みを弱みにしないイベントであると思っています。
これを続けることによって、さらに企業風土が変わっていくと確信しています。
2016年10月
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Kobelco Systems Letter を購読ライター

元 代表取締役社長
川瀬 俊治
2009年 取締役。サービスビジネスを中心に業績に貢献。
2012年3月に代表取締役社長就任。
マラソン走ったり山に登ったり、体を動かすのが好きなアウトドア派。
2017年3月退任。
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