2010年07月01日
第17回 もう一歩踏み込む行動がCSを高める
執行役員 CSR担当 青方 卓
2010年4月に神戸製鋼よりコベルコシステムに転籍しました青方です。今まではユーザ部門にいましたので、CSについてはこれからもっと磨いていかねばと思いますが、今回は、CSに関連する体験をご紹介します。
1.自らの知恵を入れてお客様と会話する
神戸製鋼ではユーザの立場でしたので、ベンダーの方々に何かと教えていただきました。
あるベンダーの担当の方は、非常に親切で熱心な方で、「こんなことが知りたいのですが・・」とお願いすると、その専門の方を連れて事例等をご紹介くださいました。毎回、できるだけ参考になるお話を選んで持ってきていただくのですが、ご紹介を受けても私たちの実情とのギャップが大きいことを認識するだけで、何を質問していいかもわからず、結局議論にならないことが続きました。
ある日、「今回は少しアレンジしてきました・・」と、ホームページ等を見ていただいて、その方なりに他社事例を神戸製鋼の実情に合わせて修正した資料でご紹介をしていただきました。
実情といっても公表資料だけですので、半分近く認識が違っていましたが、「ここはそうじゃなくて、こうなんだ・・」と間違いの指摘から始まって議論が進み、最終的にはシステム構築につながる原型を作り上げることができました。
逆の立場ではありましたが、間違いを恐れずお客様の立場に一歩近づいてこそ実のあるコミュニケーションが始められると実感しました。
2.複眼的にお客様のニーズをとらえる
これは、もっと昔の、研究員だったころのお話です。事業部からある課題について研究委託をいただき、それを担当していました。毎月、事業部の担当者のところにうかがって進捗を報告し、次の進め方を相談するのですが、親しくなり、またこちらの力量を見込んでいただいたのでしょうか、本題とは少し違う課題についても頼まれるようになりました。そちらの方が小粒で解決しやすいこともあり、私もついつい力を入れて取り組んでしまいました。
半年経って、管理職を入れての報告会があったのですが、本題が全然進んでいないと、委託元の室長さんはえらくご不満でした。小粒課題の解決は結果的に担当の方の業務を支援しただけで、委託元から研究所の成果としては見ていただけていないんだと実感しました。
担当の方との信頼関係や連携は委託業務を進める上でも重要なことですので、小粒課題を全く受け付けないという訳にもいきませんが、それからは時には管理職を交えて本来課題と小粒課題とのバランスもお話しながら、本来課題に軸足を置いて進めさせていただき、そして研究所の信頼を回復することができました。
お客様の中にもさまざまなニーズがあり、これらを複眼的に理解しながら、重みを考えて対応していくことが必要であることを学びました。
これらの事例にあるように、お客様のニーズを引き出し、また正しく理解するには、さらに一歩踏み込むことが必要だと思います。CS向上を目指して、私なりの体験も活かしながら、こうした能動的アプローチにさらに磨きをかけたいと考えています。
(2010.07)
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Kobelco Systems Letter を購読ライター

元 コベルコソフトサービス代表取締役社長
青方 卓
神戸製鋼所IT企画部長を経て、2010年 当社執行役員、2011年 取締役、2012年 常務取締役。
2014年3月 コベルコソフトサービス代表取締役社長、2018年3月退任。
料理や登山など趣味は多彩。
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