「段取り八分」という言葉は皆さんご存じだと思います。事前にきちんとした段取りさえしておけば、仕事の8割方は完了したという意味です。

ちなみに「段取り」という言葉は歌舞伎に由来すると言われているそうです。「段」とは話の一区切りや一幕のことで、芝居の筋や構成の運びを「段取り」と言い、そこからうまく事が運ぶよう事前に行う準備を「段取り」と言うようになったとか。
話を戻しまして、今回私がお伝えしたいことはERP導入も段取りがとても大切だということです。段取りを疎かにしてしまって下記のような状況が起きた例もあります。

  • ・経営層からの支持が受けられない(トップダウンが利かない)
  • ・現場からの支援をもらえない(プロジェクトへの関与度が低い、要件が決まらない)
  • ・現行システムの置き換えになってしまう
  • ・追加開発の費用が膨らむ

では、このようにならないための「ERP導入での段取り」とは何でしょうか?

コベルコシステムでは「なぜ導入するのか?(Why)」、「目標は何なのか?(What)」、「どのように進めるのか?(How)」を決定することと定義しています。

なぜ導入するのか?(Why):業務とシステムの課題を抽出し、経営層と社員で共通認識します。
目標は何なのか?(What):課題からあるべき姿(目標)を定義し、対応する範囲を決定します。
どのように進めるのか?(How):目標、方針、ロードマップ、体制などをプロジェクト計画書としてまとめます。

上記のように経営層と現場を巻き込んで目標や進め方を共通理解することで、その後のシステム導入時に支持や支援が受けられる=ワンチームでプロジェクト推進ができる土台ができあがります。
なお、この時に単にプロジェクト計画書を作成するのではなく、経営層と現場に理解してもらうため、啓蒙活動を粘り強く実施することが大切なポイントになります。

私たちはこのWhy、What、Howを定義する期間を計画立案フェーズと呼んでいます。
では、どのような状況の時に計画立案フェーズを実施すれば良いのでしょうか?
コベルコシステムでは過去の導入事例に基づいて、計画立案フェーズの必要性判定基準を整理しました。

貴社の状況はいかがでしょうか?なお、点数が低いことが問題ではありません。点数が低かったお客様でもプロジェクトは成功しています。大切なのは点数が低かった時に「段取り」をしてスタートできるか?です。

私たちコベルコシステムはERP導入の際は最初に段取りをすること、そして地に足の着いたソリューションをご提供することでお客様へ貢献したいと考えております。
当コラムへ記載した内容でご確認やご質問などあれば遠慮なくお問い合わせください。