これからは、コレ!旬なIT技術やこれから主流となりつつあるIT技術に関する情報をご紹介します。

2008年08月01日

ビジネス・インテリジェンス
企業内の情報を“見える化”するために

ビジネス・インテリジェンスとは

近年”見える化”というキーワードが注目を浴びています。見える化とは、業務で取り扱う膨大な情報やデータをいつも見える状態にしておき、更にそこからトラブルが発生する兆候をつかみ取ることを意味します。
”見える化”実現のために利用される技術の1つにビジネス・インテリジェンス(Business Intelligence、以下BI)があります。BIはビジネスを推進するに当たってより良い判断をするためのであり、財務システムやCRM(Customer Relationship Management)など、企業内で稼動している様々な業務システムに日々蓄積される情報を収集、分析し、その分析結果を活用することで、経営計画や企業戦略について素早い意思決定を行います。

このBIという言葉は90年代から使われていました。この時のBIとは次のようなものでした。
  1. 様々な業務システムから定期的(1日毎や1ヵ月毎、もしくは4半期毎など)に分析に必要となる情報を吸い上げ、それをデータウェアハウス(Data Warehouse、以下DWH)と呼ばれる保管庫に格納
  2. 収集した情報を専門の担当者が分析し、その結果をレポートとして経営者に提出
  3. 経営者はその分析結果を参考に、経営計画を立てる

しかし、この”見える化”の実現と90年代のBIとでは、以下の幾つかの点でギャップがあります。

  • 分析のための情報が古い
    ⇒「現時点で何が起きているのか?」ということを分析するためには、リアルタイムの情報を分析の対象とすることが望ましい
  • 特定の担当者しか分析できない
    ⇒経営者から現場の社員まで、それぞれが必要とする情報を分析/閲覧できることが望ましい

今要求されるBI

上記の要求を実現するためにBIやDWHの各製品は機能を追加してきています。リアルタイム分析に関しては、DWHに格納されている情報と共に、各システムで今まさに作り出される情報を対象として分析することができるBI製品や、情報を収集するパフォーマンスを高めたDWH製品などが提供されています。また、幅広い分析/閲覧の機能に関しては、クライアントのユーザーインタフェースをオフィス製品に組み込んだり、ブラウザで扱えるようにしたりすることで、利用者にとって非常に扱いやすい環境を提供しています。

BIを導入することによる効果は、適用分野や製品によって様々ですが、一般的に、売り上げの増加、生産性の向上、経営リソースの効率化などがあげられます。BIを導入し、問題等の早期発見や企業活動の改善を検討されてみてはいかがでしょうか。

ビジネス・インテリジェンスイメージ図


2008年8月

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