menu

毎月更新中!社長通信 社長が気になること、考えさせられたことを綴ります。

2008年02月04日

経営革新を成功に導くマネジメントシステム
Do the Right Things Right

企業はその置かれた環境により、常に何らかの形で経営革新が要請されています。そしてその経営革新の良し悪しにより企業は大きく発展もすれば、滅亡の危機に瀕することもあります。それぞれの企業にとり必要とされる経営革新を成功に導くマネジメントシステムは何かについて考えてみましょう。

経営革新の成功の為の要諦は経営体に於ける心・技・体の充実とバランスをもった向上にあります。経営の心としてのトップマネジメントのリーダーシップと経営理念やビジョンそして戦略が経営を正しく導き、経営の技としての正しいマネジメントシステムや得意技が経営を支え、経営の体としての組織能力や社員の能力が向上し、継続的学習がはかられ、これらが三位一体となって経営の成熟度のレベルを継続的に改善して行く姿こそが経営革新であると考えられます。
この経営革新を成功に導く仕組みを、経営革新統合マネジメントシステムと呼びます。経営革新統合マネジメントシステムは、日本経営品質賞(JQA= Japan Quality Award)に代表されるビジネス・エクセレンス・モデルの導入とバランスト・スコアカード(BSC)によるストラティジック・マネジメントシステムの併行導入及び日本の独自性でもあるサークル改善活動に代表される継続改善の仕組みの導入がその骨子となります。

JQAは1987年米国において制定されたマルコム・ボルドリッジ国家品質賞を範として1996年(財)社会経済生産性本部により創設されました。
今では世界各国で展開されており、ヨーロッパ品質賞やシンガポール品質賞など約60の国や地域で実施されています。
JQAの目的は「卓越した経営」です。自らの経営を自らが振り返ることにより、目指す価値実現にむけた経営への変革を支援することにあります。そして顧客価値に根ざした経営への継続的変革をエクセレンス経営として推奨しています。

BSCは、1992年にキャプランとノートンによって提案され、四つの視点を用いた「多面的業績評価システム」として紹介されました。当初業績を評価し、モニタリングをするツールでしたが、最近では戦略的思考を促し戦略指向型組織へ変革する戦略的なマネジメント・フレームワークに進化し、組織内の戦略に関する情報の共有を促進する「戦略コミュニケーションのツール」として評価されるようになっています 。そして今日FORTUNE1000の50%以上の企業、日本では上場企業の3分の1がBSCを導入しているといわれています。

経営革新を企業が進めるにあたって、戦略策定、実行、業績評価、モニタリング&コミュニケーション・システムとしてBSCを活用し、経営ビジョン・戦略の方向性の確立や経営品質レベル、経営成熟度レベルの評価と診断にJQAを活用する仕組みが考えられます。またこの仕組みによってJQAとBSCが車の両輪として相互補完的に活用され、効果的・効率的に経営革新を進めることができます。(図1)JQAのアセスメントは経営体がいわば人間ドッグに入り、その健康度をトータルで診断することにあたります。またBSCは経営体がスポーツジムに入り、その体力を様々なトレーニングマシンを使い鍛錬することに相当すると言えます。JQAとBSCの2つの経営ツールを用いることにより、 “正しい事を正しく行う −Do the right things right −” 効率的・効果的な経営が可能となります。(図2)

植樹記念看板
(図1)
植樹記念看板
(図2)

統合マネジメントシステムの基本形はJQA+BSC+サークル改善活動の実施です。そしてこの統合マネジメントシステムを企業に適用することにより、効率的効果的に経営革新を進めていく事が可能となります。
経営革新は企業の置かれた内的・外的環境の中で、種々の変革とそのアプローチを行うこととなり、決して一律のものではありえません。とはいえ経営体の心・技・体の充実と向上は、どのような経営革新であれ図っていかねばならない永遠のテーマです。

経営体の体を調え、技を調え、心を調えスパイラルにその充実と向上をはかっていくことにより、業界最高の経営レベルに到達する事も可能となります。それを経営成熟度の向上といいます。経営の理念・経営ビジョンを打ち出し、社員の思いとトップの思いを一つにして戦略立案を行い、それを経営体の心とし、そして戦略の実施を全社員との効果的なコミュニケーションにより行い、業績をメジャーし、新しい製品やサービスやマネジメントのイノベーションを巻き起こす戦略的マネジメントシステムを経営体の技として、さらに組織風土の改善や組織と社員の能力の向上とそれらの継続的改善と学習を経営体の体として、充実・向上し一段と高いレベルを目指し一体化して行くことこそが経営革新と言えます。

お客様と夢を共有し、お客様のチャレンジと発展に貢献することを願って、コベルコシステムは今このような経営革新に真剣に取り組んでいます。(図3)そしてお客様から信頼され愛され頼りがいのある会社になるよう「誠実と感謝と夢」を行動の指針として全社員力を合わせて努力している所です。

植樹記念看板
(図3)

2008年2月

代表取締役社長(当時) 酒井哲夫

ITの可能性が満載のメルマガを、お客様への想いと共にお届けします!

Kobelco Systems Letter を購読

電話でのお問い合わせ

営業時間 9:00-17:30(土・日・祝日は除く)

Webでのお問い合わせ

お問い合わせ