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毎月更新中!社長通信 社長が気になること、考えさせられたことを綴ります。

2019年10月01日

向上心の原動力
~人は一人では頑張れないが、組織の中では頑張れる~

ススキ

10月に入り今年も第4コーナーに入りました。弊社は12月締めなので年度末のビジネス追い込みと次年度予算の策定とでマネジメント層は大忙しです。おかげさまで足元のITサービス業界は需要が旺盛で弊社も業績は好調なのですが、それに伴い人手不足も深刻さが増す一方で嬉しい悲鳴をあげています。需要が低調な時期は競合も厳しく、受注獲得に苦労するのですが、需要が旺盛な時は引合いをこなすのに精いっぱいで受注タイミングや社員、協力会社の人の調整に苦労します。需給はちょうど良い塩梅にはなかなかならず、苦労が絶えない業界です。

特にラインマネジメントやプロジェクトマネージャーなどリーダー層はビジネスでの売りはお客様、買いは協力会社とのやり取りとそれを基にした社内業務報告、さらに人材育成や労務管理などで常に何かに追われており苦労が絶えません。そのような状況なので自分自身の成長やスキル向上に思うように時間が割けないようです。私はマネジメントの特権の一つは会議や外部とのアポイント等の時間をコントロールできる事と考えているので、「やるべき事の優先順位や自分でやる事と他人に任せる事の区分けを明確にしておけば自分の時間は作れるはずだ」と、ラインマネージャー研修などの場で伝えています。そうはいっても多忙な中で自分の為に時間を使う事には抵抗があるのか、あまりうまくいかないようです。企業の幹である中間リーダー層の成長は競争力の源泉ですので体幹を鍛えるにはどうすれば良いかは経営者にとって共通の課題だと思います。

ということで少し前振りが長くなりましたが今回は中間リーダー層の向上心について考えてみたいと思います。まずは前振りのような時間の制約が自己成長への活動に影響するかについて、私自身の経験からすれば関係は多少あるが大きくはないと思います。専門的なスキル・資格習得や語学などは一定の学習時間を確保しないと成長しませんが、多忙かどうかよりもその学習時間を確保する、という意思、向上心を持つことの方が相関関係は強いと思います。上でも述べましたが、リーダー層になればある程度時間は自分でコントロールできます。なので「XXになりたい、まずはYYまで成長したい」、といった意思とそれを実現する為の大まかなロードマップを持っている人とそうでない人で、自己成長に向けての活動に割く時間に大きな差が出てくるでしょう。その活動は学習時間だけではなく、OJTで学ぶものもあるでしょうし、教養・人格を高める読書などもあるでしょう。要は自分の肥やしになる事に時間を使う意識が重要です。それが数年後には成果となって顕在化してきます。私自身は、そんなにギリギリと自己投資したかというとそれとは程遠く、限りなく自分を甘やかしリラックスさせたうえで、ある程度は努力しないと世間に遅れてしまう、というオフサイドラインを引いて、それを超えない程度に頑張ってきたという感じです。第一線のラインの時代は実務スキルで現場エンジニアに負けないように、上位マネージャになればリーダーシップや人間力などに磨きをかける事を多少は意識してきたような気がします。

ではそういった向上心の原動力ってどこから来るのでしょうか。中にはプロのスポーツ選手や芸術家など天分に恵まれて好きなこと、やりたい事と職業が一致し、誰もがうまくなりたい、という向上心を持っていると思います。でもそんな人は稀ですね。我々ビジネスマンの場合は今の仕事に何かしらのやりがいや面白味を見出しているところが向上心の原点で、それをベースに人から認められたい、という気持ちが原動力になるのではないでしょうか。人は元来自分に甘いので、努力は必ず報われると思ってもなかなか自分の為には努力しないものです。自分の為よりも人の為、人に認められたい、喜んでもらいたいという事の方が努力するのですね。

私自身は与えられた職場で何かしらそこに自分がいた足跡を残したい、そこに私が存在した事を認めてもらいたい、というのが向上心の動機でした。また学生時代の同級生がどれくらい今頑張っているかを意識し、彼らを仮想ライバルと設定し、それに負けない程度には頑張ろうとしてきたような気もしています。人は価値観も動機も百人百様なので私の経験を押し付けるつもりは毛頭ありませんが、メッセージしたいのは自分自身の絶対的な価値観から向上心を持つのは難しい一方で、他者との相対的な位置関係から成長へのマイルストンをセットするのは、比較的やりやすいのではないかという事です。人は一人では頑張れないが、組織の中では頑張れるのですね。

余談:仮想ライバルと言えば、私にとっては歌手の桑田佳祐さんがその一人です。同い年で同じ部位、時期に初期癌の手術を経験し、職場復帰後の経過観察が3年半進行中。先方は見事にステージ復帰し、お酒もやめたのか声も以前より良くなっています。彼の元気さを励みとして負けないように私も心身の健康維持に励んでいます。お酒は控えめになったがやめきれず、カラオケの声も維持が精いっぱいですが密かに励んでいます。

2019年10月

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