2017年02月01日
予測不可能な時代に生きる
今年も多くのお客様やパートナーの経営者の方々と年始のご挨拶をさせていただきました。その際に、昨年はIoT、今年はAIの話題になる事が多くなりました。AIはすでに多くのメディアで取り上げられ、ITに馴染みがない方々にも分かりやすく解説されていることもあり、経営トップ層は深層学習や、自己認知など今のAIの仕組みを良くご存知で、いかに活用するかなどにまで話が及びました。AIは従来のIT技術に比べて活用範囲が広く、産業界以外の社会的・公的な業務やインフラでの活用事例が紹介され、シンギュラリティのようにSFチックな話題にも事欠かないのでなおさらです。このように、このところ、毎年ITの旬のテーマが新しくなり、ITテクノロジーが目まぐるしく進化しているのを改めて実感しました。
もう一つの話題はやはりアメリカの新しい大統領の事です。世界一の経済大国であり、その行方には日本経済も大きな影響を受けるため、皆さんの関心が高いのはあたりまえですが、特に今回は、今までの政権の方針を真っ向から否定する政策を掲げて当選した大統領だけになおさらです。大規模なインフラ投資や製造業の国内回帰で2500万人の雇用を増やすとの方針ですが、すでにグローバル化が大きく進んだ世界の経済の時計を逆回しにして、アメリカ国内の雇用拡大と企業の世界的な競争力は並び得ないのではないかと訝るご意見を多くお聞きします。私自身もアメリカがいかに大国であっても一国の国内市場だけで国際競争力を維持するのは難しいのではないかと思います。さらに、AIやロボットが人間の多くの仕事に置き換わると言われているデジタル革命が進む中で、ことさら従来型の雇用を大幅に増すことが出来るのか、保護主義で経済発展があり得るのか新しい政権チームの動向が気になります。
こんな変化の激しい予測不可能な時代における、2017年の当社の方針は、新しいテクノロジーは追いかけながらも、自社のコンピタンスはしっかりと強化して価値を創造する事です。お客様に向けては新しいテクノロジーを事業の競争優位に活用する事をご提案すると共に、足下の業務やシステムを、これから本格化して行くであろうIoTやIndustrie4.0に向けてしっかりと対応出来るレベルにバージョンアップする事をご提案して行こうと考えています。また、社内に対しては、「イノベーションとはいきなり革新的なアイデアや戦略が現れるのではなく、地道に今の仕事を改善して行く先に大きなイノベーションがある。それは会社が指示してできるものではなく、現場を良く知っている社員の皆さんにこそできるものですよ」と鼓舞しています。さて、来年の年始のご挨拶ではどんな話題があがるのでしょうか。
2017年2月
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Kobelco Systems Letter を購読ライター

元 代表取締役社長
川瀬 俊治
2009年 取締役。サービスビジネスを中心に業績に貢献。
2012年3月に代表取締役社長就任。
マラソン走ったり山に登ったり、体を動かすのが好きなアウトドア派。
2017年3月退任。
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