SAP ERP 自動車部品製造業向けテンプレート: HI-KORT for Auto Supplier
自動車部品製造業特有の業務に特化したSAP S/4HANAのテンプレートです。自動車部品製造業のビジネスプロセスを想定したパラメータ設定や、各種ドキュメントを提供。SAP S/4HANAのスムーズな導入と運用をサポートします。
概要
コベルコシステムのSAP 「HI-KORT」シリーズ
HI-KORTシリーズは製造業に強いコベルコシステムが、SAP社のERPパッケージをベースに、200件以上の導入実績によって蓄積したノウハウを凝縮したテンプレートです。
※各テンプレート名をクリックいただくと、詳細説明のページに遷移します。
自動車部品製造業特有の業務に特化したSAP S/4HANA導入テンプレート
「HI-KORT for Auto Supplier」は自動車部品のプロセスを想定し、すぐにシステムを動かせるためのパラメータ設定を事前に行っている他、各種ドキュメントの、SAP S/4HANA標準機能にはない、HI-KORT for Auto Supplierの独自機能(SAPアドオン機能)もテンプレートとして提供しています。
テンプレートの構成
基幹業務機能としては、下記の業務プロセスをカバーしています。特に、自動車部品製造業特有の業務プロセスを強化しています。
HI-KORT for Auto Supplierのカバー範囲
特長
SAP S/4HANA標準機能では難しい、かんばん方式の運用や統合受注連携を実現
HI-KORT for Auto Supplierは、自動車部品製造業のお客様からのご要望によりSAP S/4HANA領域のカバーの他に、①かんばん関連機能、②統合受注連携機能 を備えています。
HI-KORT for Auto Supplierの主な機能
①かんばん関連機能
SAP S/4HANA標準機能単体では、自動車部品業界のかんばん方式での運用は困難とされていますが、「HI-KORT for Auto Supplier」では、お客様の生産・購買・出荷実績システムと連携するインターフェース機能を実装しています。生産指示/実績収集、受注/出荷、納入支持/受入の情報をERPに取り込むことが可能となり、かんばん方式での運用を実現できます。
HI-KORT for Auto Supplierによるかんばん関連機能イメージ
②統合受注連携
HI-KORT for Auto Supplierの統合受注連携機能では、S2I社の統合受注システムと連携を行うことにより、取引先ごとに異なる内示/確定情報の管理や、消込み、検収照合管理、入金照合管理などを可能にします。
S2I社の統合受注管理ソリューションとHI-KORT for Auto Supplierの連携イメージ
HI-KORT for Auto Supplierのその他の機能
仮単価販売、請求価格遡及、仮単価購買など、自動車部品メーカーが業務を進める上で必要な機能を標準で備えています。
仮単価販売
仮単価で注文、出荷、請求までのプロセスを実施。正式単価の決定後に、マスタの仮単価を正式単価へと修正します。さらに、仮単価と正式単価の有効期間の設定と変更履歴を管理します。
仮単価販売のフロー
請求価格遡及
工程途中での取引先からのコスト削減要求などに対し、単価マスタを変更して売上価格を修正します。
請求価格遡及のフロー
仮単価購買
仮単価購買は、仮単価での購買発注を行い、正式単価が決まったところで修正します。入庫時に仮単価のままの場合は、自動で警告(またはエラー)が表示されます。
仮単価購買のフロー
視える化機能(オプション)
お客様の「より高度な情報分析を行いたい」というご要望にお応えするため、「HI-KORT Analytics」をオプションとしてご提供しています。HI-KORT Analyticsは、SAP社の「SAP Analytics Cloud 」(SAC)上にコベルコシステムが開発したテンプレートで、ERPで蓄積した情報を元に、事業別/製品別損益、多次元原価の可視化を支援します。
HI-KORT Analyticsの主な機能
適用例
長年の課題であった製品別損益の視える化を実現
A社(自動車部品製造業)は、経営情報の視える化と、製品別損益の視える化を目指し、HI-KORT for Auto Supplier を導入しました。
調達業務の効率化
各工場間で発注プロセス・システムの共通化が可能になりました。また、仕入単価の一括反映や、商社在庫照会の効率化が可能になったことで1月あたり27時間削減することが可能になりました。
財務業務の効率化
BPマスタ(得意先・仕入先)を筆頭にマスタの一元化を図り、支払の流れを整理することができました。さらに全社で支払の仕組みを統一でき発注プロセス・システムの共通化が可能になりました。さらにEXCELアップロード機能により、元情報から伝票作成・会計システムへの入力の二重処理を廃止することができるようになり、合計で1月あたり77時間削減することが可能になりました。
管理業務の効率化
予算実績帳票の作成業務(付加価値低)から予算実績解析(付加価値高)へシフトできる土台作りができました。工場原価担当者の入力した予算データが経理の予算管理システムに直接つながるなど入力ミス軽減による、入力工数削減効果も出てきており、現在1月あたり29時間削減することができるようになりました。
視える化による業務効率化
連結売上と事業別/会社別収支の一元管理/多軸分析/マスタ完備が実現できたことで、以下の効果を得ることができました。
- これまでは四半期決算(3ヶ月に1回)の集計が限界だったものが、毎月(客先別/製品別売上)の集計が可能になりました。
- これまでは売上/営業利益のみしか出せなかった情報が詳細までドリルダウンが可能になり、各勘定科目で比較できるようになりました。
- これまでは年1回、事業別収支情報の集計を行い対応していたものが、毎月集計可能になりました。 これまでは月に一度収支が締まってから各部に収支明細表等を経理から配布していたものが、毎日収支明細表を各部で確認可能になりました。