SAP Analytics Cloud 製造業向けテンプレート: HI-KORT Analytics
SAP Analytics Cloud用に開発した、製造業において広く利用されているKPIレポートがあらかじめ実装されているテンプレートです。お客様の経営情報の可視化を支援します。
概要
製造業で求められるKPIレポートを実装したSAP Analytics Cloud用テンプレート
SAP Analytics Cloudは、様々な経営データの可視化や、機械学習を利用した分析、予算・計画管理をワンストップで提供するSAP社のSaaS型アナリティクスソリューションです。
SAP Analytics Cloudの大きな特徴は従来のBIツールの機能である、「データの可視化」に加え、AI・機械学習の仕組みを標準搭載し、「データの相関分析」「シミュレーション」といった機能を提供します。
コベルコシステムは、製造業向けにERPやBIツールを導入してきた実績や蓄積したノウハウから、広く利用されているKPI(Key Performance Indicators :重要業績評価指標)レポートがあらかじめ実装されているSAP Analytics Cloud用のテンプレート「HI-KORT Analytics」を開発しました。
HI-KORT Analyticsは、KPIに影響を及ぼした要因や相関関係といった洞察の提案、収益や原価の予測など、SAP Analytics Cloudの機械学習機能を最大限に活かしたテンプレートとなっており、経営情報である「原価」「収益」「生産」「財務」の4レポートから構成されます。
HI-KORT Analyticsを構成するレポート
専用テンプレートによりSAP Analytics Cloud導入にかかる期間・コストを大幅に圧縮
HI-KORT Analyticsは、特別なインフラ構築を必要とせずSAP Analytics Cloudのクラウド上で稼働するため、従来のBI導入手法と比べて短期間での導入が可能です。
また、SAP Analytics Cloudと同じくサブスクリプション型のサービスのため、導入時に大きな投資を必要としません。
テンプレート導入のメリット
- クラウド型サービス(SaaS)のためインフラ環境構築が不要
- システム連携を不要にするエクセルアップロード機能を提供
- 事前に用意したレポートを評価することで要件定義を実施
- レポート開発教育の実施により、開発スキルを習得
テンプレート利用時と非利用時のプロジェクトスケジュールの違い
既存システムの課題が明確化に
SAP Analytics Cloud及びHI-KORT Analyticsは、SAP S/4 HANAをはじめとしたERP未導入のお客様でも、既存システムをデータソースとして導入、利用することが可能です。
HI-KORT Analyticsのレポートにより経営情報が可視化されることで、既存システムの課題が明確となり、ERP導入を検討中のお客様には、既存システムの見直しやERP導入、経営情報可視化の拡大・活用に向けた計画を立てやすくなります。
SAP Analytics Cloud及びHI-KORT Analyticsを利用した全体最適化計画の一例
機能・特長
HI-KORT Analyticsの機能・特長
HI-KORT Analytics は、工場経理、経営企画、生産ラインの方々を対象に、即時に現状把握していただくため、原価・収益・生産の各種データを可視化します。それぞれの利用者が独自に分析軸・数値を切り替えて、詳細な分析が自由にできるセルフBI機能を搭載しています。SAP Analytics CloudのAI機能を活用することで、「なぜ赤字になったのか」、「なぜ不良数が多いのか」という原因を分析することが可能です。過去のデータを可視化するだけでなく、値を変更することで先行きのシミュレーションを行うこともできます。現状確認→評価→原因分析→計画値の再検討を、HI-KORT Analytics上で行い、素早く改善活動に繋げることで経営改善が期待できます。
原価レポート
- 勘定科目ごとの実績原価、計画原価との差異を視える化し、原価の状況を把握
- 分析軸を変更することで、製品群別・工場別など視点を変えた自由分析が可能
- 原価差異に対して影響を与えている項目をAIが瞬時に導き出し、原因の把握が可能(Smart Insight機能)
- 期末時点のコスト状況把握や計画値の調整による着地点シミュレーションが可能
Smart Insight機能:影響度の高い項目をグラフ化する様子 [拡大図]
収益レポート
- 年間の収益の推移・予実対比を視える化し、状況を一目で把握
- 事業別・製品群別・地域別などにフィルタ設定することで、詳細分析が可能
- 収益に対して影響を与えている項目をAIが瞬時に導き出し、原因の把握が可能(Smart Insight機能)
- 販売数の調整による売上・利益・コストをシミュレーションすることで、収益改善策の検討が可能
- シミュレーション結果を計画値として保存し、実績と比較する値の自由な変更が可能(計画値の変更機能)
計画値の変更機能:実績値と年間計画、シミュレーション結果の比較グラフ [拡大図]
生産レポート
- 工場ごとの生産予実差異の状況を日次確認が可能
- 各現場の直行率・合格率・不良率を切り替えることができ、様々な角度から現場の状況を確認
- 各現場のロス数・見直し数・初回合格数を積み上げて表示することで、比率を確認することが可能
- 現場の状況に対して影響を与えている項目をAIが瞬時に導き出し、原因の把握が可能(Smart Insight機能)
- 独自に分析軸・数値項目の追加・チャートの変更などの自由分析が可能(Explorer機能)
Explorer機能:項目追加やチャート変更による自由な分析 [拡大図]
財務レポート
- 特に製造業で利用頻度が高い、財務指標(KPI)をレポート化し、全社的な状況を把握可能
- 各指標は年度別、部門/事業セグメント別に比較することで、経営分析へ活用可能
- ファイルだけでなくSAP S/4HANAもデータソースとしており、財務状況の可視化が可能
財務レポートで参照可能な経営指標一覧
財務系レポート画面イメージ:財務KPIを分類別にパネルで表示。時間推移はグラフ・表で確認可能
HI-KORT Analyticsの機能拡張
HI-KORT Analyticsは日々進化を続けています。コベルコシステムではお客様からのニーズにお応えして、様々な経営指標レポートをテンプレートに追加していきますので、ぜひご相談・お問い合わせください。