• 導入事例
  • 2001年10月18日

神戸製鋼グループ基幹ネットワーク再構築について

2001年10月18日
株式会社神戸製作所
コベルコシステム株式会社

当社はこのほど、通信需要の増大に伴い、通信の質の向上とコスト削減を図るために、社内および関連会社を含むグループの基幹ネットワークを再構築することを決定しました。来年1月より順次*1IP-VPN(Internet Protocol-Virtual Private Network=IP仮想閉域網)への移行を開始します。

当社の基幹ネットワークは1986年に「コベルコネット」(独自の音声を中心とした専用線ネットワーク、以下「音声網」)を構築し、1998年以降、製品の受発注や諸経費の管理、インターネットの閲覧や電子メールの送受信の「データ網」はIP(Internet Protocol) に統合してきました。しかしながら、設備の老朽化、コスト高などが問題となっていました。
こうしたことから、基幹ネットワークの再構築についての検討を行い、通信需要への迅速な対応、レスポンスの向上及びコスト削減を目的に、「データ網」と「音声網」の統合によるIP-VPN網への全面移行を決定したものです。これにより、使用回線数の削減や通信機器の統合・保守・運用を見直すことで通信コストを従来の30%程度削減し、伝送のレスポンスも約2倍改善される見込みです。

新ネットワークでは、当社及びグループ会社の全国130事業所、800回線の音声網を*2VoIP (=Voice over Internet Protocol)技術により、データ網とともにIP-VPN上に統合しています。このVoIPによる音声網としては国内最大級となります。また、IP- VPN網には、NTTコミュニケーションズ株式会社(以下NTTコミュニケーションズ)の商品「Arcstar IP-VPN」をベースに、既存のネットワークの運用を手がけてきたコベルコシステム株式会社(以下コベルコシステム)が中心となり、設計・構築から保守・運用を行います。なお、今回の導入に際し、当社・コベルコシステム・NTTコミュニケーションズの3社で、本年5月から6月にかけて当社内の既存ネットワークの一部を使って実証試験を実施し、実用性の確認を行っています。

新ネットワークは、神戸製鋼グループの基幹ネットワークとしてだけでなく、顧客への情報サービスや社外との協業など、事業競争力強化に向けた戦略的インフラとしても活用していく考えです。また、コベルコシステムでは、本ネットワークの一部を活用した回線販売事業やネットワーク構築のノウハウを活かした企業向けコンサルティング事業を強化していく予定です。


以上


語句解説

*1I P-VPN
電気通信事業者が提供するインターネット技術を応用したプライベートネットワーク。通信事業者の閉域IP網を通信経路として用いる(インターネットを経由しない)ため、セキュリティや通信品質に優れたIP通信が可能。

*2 VoIP
電話の音声の伝送/接続/制御をインターネット、イントラネットなどのIPネットワーク上で実現する技術。

参考資料
●現状ネットワークのイメージ

現状ネットワークのイメージ

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