社長通信 社長・瀬川文宏が気になること、考えさせられたことを綴ります。

2017年05月01日

新たにIT産業に関わる人たちへ

30th

風薫る5月です。連休が明けるとクールビズも始まり、本年度のビジネス活動にも本格的にエンジンがかかってくる頃ですね。私自身は3月末からの社長就任でお客様やパートナー様へのご挨拶、社内へのメッセージ発信やメディア関連の対応などで、あっという間に5月を迎えてしまいました。そんな中で印象に残った事と言えば、社長として初めて33名の新入社員を迎えたことです。彼らにとっても、私はビジネス社会に入って最初の社長です。入社式では、数ある企業の中で情報サービス産業を選び、さらにその中でもコベルコシステムを選んで、ここで巡り合えたことを嬉しく思う、と伝えました。そして、それが良い選択であったと5年後、10年後に彼らが思えるよう大切に育成し、活躍してもらいたいと心から願っています。

前置きが少し長くなりましたが、その入社式でふれた話題についてお話させていただきます。

当社は今年、設立30周年を迎えますが、この30年のITの発展、社会への貢献と今後30年のそれを比べるとしたら、間違いなく今後の30年の方が大きいでしょう。これまでのITの発展を振り返れば、メインフレームでのバッチシステムからオンラインへの変化(IBMの時代)、そしてオープン化(SUN,オラクル)、パソコンの発展(Microsoft)、それから携帯電話(ノキア)そしてスマホ&クラウドの時代(Google, Apple, Amazon)へと続いてきました。これらはCPU、メモリや外部記憶装置などの飛躍的な発展があってこそ実現したものですが、その勢いは今後も止まらず、CPUはペタFlopsからエクサの世界に突入するでしょうし、メモリもさらに大きくなり、すべてのアプリケーションはインメモリで動き外部記憶装置はバックアップ機能としてしか存在しなくなるでしょう。そして近い将来シンギュラリティ(Singularity:技術的特異点)を経て、ITはこれまでとは全く次元の違う社会へ人類を導いていくことになります。

シンギュラリティはAI(人工知能)が人類の能力を追い越すタイミングと言われています。正確には「人工知能が人間の能力を超えることで再帰的にさらに優れた知性が創造され、従来の人類の進歩予測の通用しない超越的な知性が誕生する時点」という仮説だそうで、これまでの延長線での発展とは全く次元の違う転換点がやってくるという事です。そしてそれが現実になる時期は2045年とも2025年とも言われていますが、IT技術の進展で前倒しされることは確実でしょう。とすれば、これからIT産業に関わる人たちがその異次元の発展を担う事になるわけですが、それができる若者たちが羨ましい限りです。

歴史を振り返れば、いつの時代も社会やビジネスの革命を担ったのは若者です。私も含めて経営者のできる事は、彼らの背中を押していく事、そして変革に必要なスキルを持つIT産業に関わる人材を増やす事であると思います。新たにIT産業に関わる人たちには、自分たちがこれからの社会を変えていくんだ、という自負心とやりがいを持っていただければと思います。

2017年5月

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