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2015年02月01日

利用シーンに合わせた便利な操作でコンピューターは新たなステージへ
Natural User Interface(NUI)

NUIとは

Natural User Interface (NUI) は自然なユーザーインターフェースという言葉が示す通り、自然で直観的に操作できるインターフェースです。“自然で直観的”とは、画面に直接触る「タッチ」操作、声による文字入力、人の手の動きによる機器の制御などがあります。出力については、画面などの視覚、バイブレーションによる触覚、そして音による応答はもちろん、味覚や嗅覚などによる応答も研究されています。


Natural User Interfaceの例
図1. NUIの例

なぜ今NUIなのか

NUIで使われる技術としては、声による文字の入力を実現する音声認識技術や、人の手の動きによる機器の制御を実現するモーションキャプチャーなどの技術があります。これら個別の技術は古くから研究されており、以前からあったものです。

最近NUIが再び注目されている理由のひとつは、デバイスがインターネットに接続され、クラウドの処理能力を使えるようになったからです。携帯電話などの音声認識は、従来はデバイス単体で解釈していたため精度に問題がありました。デバイスがインターネットに接続され、クラウドの技術を利用できるようになったことで、認識精度が格段に向上したのです。

もう一つの理由は、デバイスが小型化・多様化したことで、メガネ型や時計型などの新しいデバイスに適したインターフェースが必要となったためです。小さなデバイスでは、より自然な動作で操作したり応答したりすることが使いやすさに直結します。

NUIの今後

タッチ操作などは、スマートフォンやタブレット型デバイスの普及によりすでに一般化しています。今後、デバイスの種類が増えるにつれ、それに適したインターフェースを利用できるようになり、操作性や作業効率が向上していくでしょう。文章の入力であれば音声が速く、数字の入力であればテンキーの方が速いなど、用途に適したインターフェースが普及していくと考えられます。この流れが進むと、コンピューターと言えば画面とキーボードがあってというこれまでのイメージが崩れ、より便利な世界が実現されると予想されています。

NUIの利用はモバイルデバイスだけにはとどまりません。例えば、医療分野で遠隔手術に利用されていた技術がインターネットと融合することで、機器のリモートメンテナンスに活用されるなど、企業ユースでもNUIの利用シーンが広がっていくと考えられます。

少し前までSF映画の中での出来事だったコンピューターの使い方が、実現に近づいています。みなさんもぜひ、未来のコンピューターの利用シーンについて思いを馳せてみませんか。


2015年2月

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